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2次試験対策 事例Ⅱ H20年度 伝統と改革の狭間に揺れるマーケティング施策

おはようございます。

中小企業診断士のシンです。

本日は「2次試験対策 事例Ⅱ H20年度 温泉旅館の与件を読む ②」です。

 

 

まずは過去記事です。「2次試験対策 事例Ⅱ 最初に解いた事例は温泉旅館だった」「2次試験対策 事例Ⅱ H20年度 一泊二食付きで50,000円の温泉旅館を読む」は下記です。  

 

 

外部環境の変化 

前回に引き続き事例Ⅱ H20年度の与件文第8段落~第13段落まで読み進めていきます。

 

第8段落

⑧「最近」<H温泉>より車で30分程高速道路のインターチェンジの近くに、アウトレット・モールの建設計画が持ち上がっている。店舗数80以上2,000台規模の駐車場が予定されている。このインターチェンジには、都心から1時間30分程度で着く距離である。

 

→外部環境変化、O機会の段落。アウトレット・モールが使えそうです。

第5問で使えそうな段落。 

第5問

<H温泉組合>は集客力を高めるために、地元の資源を活用できるような、協業をベースとした新規事業を考えている。どのような新規事業が考えられるか。それぞれ100字以内で2つ答えよ。 

 

露骨なマーケティング用語

第9段落

⑨<老舗のB社>にとっても、少しずつ変化が表れ、「最近」では平日の予約状況に空きが出るようになった。B社のプロモーションは、ホームページを開設し予約も受け付けてはいるが、顧客の口コミがほとんであり、<親子代々4代にわたって利用している顧客>も重要なメディアとなっている。<3代目の現経営者である女将>が、<すべての宿泊客>に毛筆で書く御礼状が重要なコミュニケーションツールとなっている。

 

 →プロモーション、口コミ、コミュニケーションツール。ーケティング用語や露骨な頻出キーワードが出てきてます。確実に使用した方がよいキーワードです。

すべての宿泊客は、既存顧客のこと。プロモーション戦略であることから、第4問に対応付けれます。

第4問(設問1)

<既存顧客>に向けてのプロモーション戦略について50字以内で答えよ。

 

第10段落

⑩また、<B社>は旅行専門誌テレビの旅番組にも取材で取り上げられ、問い合わせは増えていた。しかし、建物や設備の老朽化は避けることができず外見上は目立たないような内部の補修は続けてきているが、メンテナンスのコストは上昇の一途である。このような状況下で、B社は、<4代目の経営者>に近々交代する予定である。

 

→B社のO機会とW弱みの追加情報として出てくる段落。 3代目の女将が行っている施策の成功と課題がみえてきました。

 

4代目の経営者となる若女将に対する苦言

第11段落

⑪<4代目の経営者となる若女将>は、老舗旅館から脱皮し思い切った改革が必要ではないかと考え、まず建物の建て替え客室(洋室)の追加を考えている。またメインダイニングを作り、食事を部屋出しとメインダイニングから顧客に選択されることなど、和洋折衷のコンセプトへの転換を図ろうとしている。さらにホームページの積極的な活用などを考えている。

 

 →4代目の若女将の施策は、果たして正しい選択となるのでしょうか。

第3問のきかれ方から、4代目の若女将の施策は成功せず、改善が必要という流れです。

第3問
 B社の<4代目経営者>の拡大構想には、マーケティング戦略、どのような問題があるのか。50字以内で2つ答えよ。

 

地域の資源を活用

第12段落

地産地消を基本とする<B社>は、<地元の経営農家>から有機栽培の米、野菜、無農薬の果物、特にみかんとイチゴ、自然飼育の鶏肉と鶏卵、無添加飼料で飼育した豚肉などを調達している。「最近」、<B社の顧客>から地元の食材についていの問い合わせが増えてきている人手不足もあり、丁重に断っているが、<昔からの顧客>に対してだけは、食材を”特別”に販売している。また、<B社の宿泊客>に、<地元の農家>が手掛けているみかん狩りやイチゴ狩りの案内をする機会も増えてきた温泉の熱を利用したハウス栽培も”地元では盛んになってきている。

 

→増えてきている。上昇ポイントはチェックする。さまざまな機会・チャンスがあることが分かる。

この段落も第5段落につなげる。

 

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第13段落 

⑬<H温泉全体>の環境変化の中で、B社は伝統と改革の狭間で揺れている。

 

→3代目から4代目へ変わる際に、どのようなことに留意して成長していくべきか、今後の方向性を考えたい。

 

以上、与件文の詳細分析でした。 

 

解答例

今回は自身の解答例も掲載します。過去8年ぐらいの事例問題は解答例が書籍などに掲載されておりますが、さすがに10年以上前の過去問は解答例も少ないので、自から昨年解いた時の解答をそのまま掲載します。

模範解答といるレベルの解答ではなく、勉強当初に作成した原文のままを掲載します。

なお、私はブログに「俺の解答」と掲載されている解答例をみて確認してましたが、現在はブログが閉鎖されてしまってました。残念。古い過去問の情報は少ない。

自身の解答をブログなどに掲載している方も多くなっておりますので、情報がもっとあると古い過去問も勉強しやすいですね。

 

第1問(配点10点)

B社が長年にわたって顧客に支持された理由は何か。30字以内で2つ答えよ。

 

女将と仲居のきめ細かい対応で非日常の静寂さと和みを提供した為。

 

地産地消の会席料理、図書館、茶室や陶芸工房で付加価値提供した。

  

第2問(配点20点)
B社の予約客>の数が減少した理由は何か。30 字以内で2つ答えよ。

 

低価格の最新設備の整った大規模外試験ホテルに顧客を奪われた為。

 

アジア地域富裕層の観光客の増加に対応できず顧客増えてない為。


第3問(配点20点)
B社の<4代目経営者>の拡大構想には、マーケティング戦略、どのような問題があるのか。50字以内で2つ答えよ。

 

和洋折衷のコンセプトへ転換することで、B社の強みである和風旅館の静寂さと和みが希釈化し顧客が離れる為。

 

B社の高い価格設定をしており、ホームページを積極的に活用しても予約客増加せず、効果が薄いため。

 

第4問(配点20点)
B社の現在の設備と経営システムを大きく変えずに、顧客を増やすプロモーション戦略はどのようなものか。次の設問に答えよ。

(設問1)

<既存顧客>に向けてのプロモーション戦略について50字以内で答えよ。

 

女将の毛筆のDMを定期的に実施して、平日にイベントをを告知して予約に導き、口コミを醸成させる。

 

(設問2)

 B社の良き伝統を維持しつつ<新規顧客>を取り込むためのプロモーション戦略について50字以内で答えよ。

和風旅館の風情を親しみたい外国人観光客に対し、旅行代理店、旅行誌の出版社と協力して予約に導く。


第5問(配点20点)

<H温泉組合>は集客力を高めるために、地元の資源を活用できるような、協業をベースとした新規事業を考えている。どのような新規事業が考えられるか。それぞれ100字以内で2つ答えよ。

 

地産地消の地元の契約農家からの地元の食材や温泉熱を利用したハウス栽培の食材を、建設予定のインターチェンジ近くのアウトレットモールで販売し、H温泉を認知させて、湯治湯へ足を運ばせ地域活性化に繋げる。

 

地元の農家が手掛けているみかんやイチゴ狩りと温泉の宿泊とのツアー商品を旅行代理店と企画して相互利用を促す。アウトレットモールでチラシ告知や旅行専門誌やテレビ報道で取り扱ってもらい地域の認知度を上げる。

 

2019年3月に解いた解答。微妙です。

ただ、与件文に寄り添い、的を外さない解答にはなってます。

 

平成20年度(2008年度)の解答解説が掲載されている書籍

過去問

診断協会のホームページからダウンロード

中小企業診断士試験問題

AASのホームページからダウンロード

試験問題だけではなく、解答用紙と出題の趣旨までまとまってます。

2次試験過去問ダウンロード│AAS中小企業診断士 2次試験対策専門校

ふぞろい

ふぞろいな合格答案10年データブック

結構最強です。平成28年~平成19年の10年間分の事例問題の再現答案とベスト解答、採点基準が記載されているので直近の過去問をやりつくしてしまった方も活用して、平成19年以降の過去問を勉強することができます。

 

本日のまとめ 

  • 事例Ⅱは、与件文に寄り添い、的を外さない解答にまとめる。
  • マーケティング用語や頻出キーワードは解答に活用する。
  • 古い過去問の情報は少なく、発見できれば稀少な情報。

 

※2次試験対策の記事は、複数年に渡り学習したきた自らの記録、各種学習参考書や過去問解説の情報、 勉強会や学習仲間とのやりとり、ブログなどさまざまな情報を元に、改めて2次試験の問題を振り返り受験生の勉強の参考になればと思い記事にさせて頂いております。

 

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